逆走する自転車が警察官に怒られている所を初めて見た

道路交通法が改正され、自転車は車道の左側を車と同じ向きで走らなくてはいけなくなりました。進行方向に対して道路の右側を走行すると、逆走になってしまうのです。

道路交通法が施行されてしばらく経ちますが、先日逆走したシティサイクルの女性が警察官に叱られているところを初めて見ました。今回は自転車の逆走についてお伝えしたいと思います。

女性はきょとんとした様子

その場所は神社の入り口付近。お祭りの為多くの人が訪れていました。交通規制の為に周辺には多くの警察官が立っていました。そこに20代くらいのお姉さんがシティサイクルで車道の右側を走ってきました。そして神社の入り口に差し掛かったところで警察官に止められました。

少しキツい口調で警察官に叱られています。しかしお姉さんはきょとんとした様子。おそらく注意されるのも初めてでしょうし、そいういうルールがあることもご存知なかったのではないでしょうか。とにかく早く終わってほしいと言わんばかりに、「すみません」と繰り返し警察官に謝っていました。

僕たちも含め、多くの人たちがその神社に向かっているところでしたので、そこに逆走の自転車が走ってくるというのは危険な感じもありましたが、入り口なだけに仕方ないような気もしていました。女性の立場からすると「じゃぁどうすれば良かったの？？」と思ってしまうような場所でもあったのです。

原則は道路の左側

改正された道路交通法では、自転車は原則として車道の左側を走行しなければいけません。道路の右側を走行すると「逆走」になってしまうのです。

逆走すると、道路交通法に違反してしまいます。道路交通法に違反すると罰金を支払わなくてはいけませんが、法改正がまだまだ整っておらず、自動車で違反したときよりも罪が重くなってしまう為、自転車の場合は厳重注意というのが一般的でしょう。

みなさんが自動車で切符を切られたという場合も「罰金」ではなく「反則金」の納付です。「反則金」を納付することで「罰金」を免除しますよという制度です。自転車にはそのような制度がないので、いきなり「罰金」扱いになってしまいます。それでは罪が重すぎるので、厳重注意になるケースがほとんどだということです。

歩道を走れる時ってどんな時？

では自転車は一切歩道を走れないのでしょうか？いえ、そんなことはありません。原則としては車道の左側を走行しなければいけませんが、次の場合には歩道を走行することができます。

• 「自転車通行可」の道路標識または「普通自転車通行指定部分」の道路標示がある歩道を通るとき
• 運転者が１３歳未満もしくは７０歳以上、または身体に障害を負っている場合
• 安全のためやむを得ない場合
• 自転車通行可の道路標識がある場合
• 普通自転車通行指定部分の道路標示がある場合

この「安全のためやむを得ない場合」というのがどの程度のものか、難しいですよね。これには以下のような例が示されています。

• 路上駐車車両が多く、かつ右側に避けるのが困難な場合
• 自動車の交通量が著しく多く、かつ車道が狭い場合
• 煽り運転、幅寄せなどの危険運転や、理由もなくクラクションを鳴らすなど、自動車を用いた暴行行為を行う者がいる場合

やむを得ない状況というのは、「自分でやむを得ないと思った」の他にまわりの人がみても「あれはやむを得ない」と客観的に認められるケースでなければいけないそうです。うーん、厳しいですね〜。

自転車を押して歩くという選択肢

「じゃぁどうすればいいの？」というところですが、「自転車を押して歩道を歩く」というのはいかがでしょうか？

特に今回のように神社の入り口付近で人が混雑している場合、そこに自転車で突入するよりかは、自転車から降りてみんなと一緒に歩けば、道路交通法に違反することもありませんし、歩行者も怖い思いをすることがありません。ただ、実際に同じようなケースに自分が出くわした時、自転車から降りて押して歩くという判断を瞬時にできるかどうか。「なかなか難しいなぁ〜」と思ってしまいますが、今回のケースがとても良い勉強になりました。

そういえば、渡月橋に行った時も人がごった返していて、自転車を押して歩いた記憶があります。やはり人が混雑している場所では、自転車から降りて押しながら歩くのが最も良い方法かもしれませんね。

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