
僕はなるべく前傾姿勢を保つ為に、ステムを逆付けにしています。スペーサーも全て取り除き、ハンドルを目一杯下げたセッティングで乗っています。しかし最近になって、「ポジションが間違っているのではないか?」と思い始めました。
ポジションについて調べてみると前輪荷重は危険だとか。手のひらの痛みにも悩まされていて、なんとなくハンドルの高さが原因のような気が。今回は思い切ってステムを元に戻し、ニュートラルなハンドルの高さに戻してみたいと思います。
そもそもなぜ前傾姿勢に?
自転車通勤を始めて半年くらい経った頃、自転車の空気抵抗を減らすとさらにスピードアップするという考えから、前傾姿勢で自転車に乗りたいという気持ちに駆られます。そうです、理由は「スピードアップ」です。
タイヤを交換した時にスピードアップしたのを感じたように、ステムの逆付けという0円でできるカスタマイズに、さらなるスピードを夢みていました。
ロードバイクなら「下ハンドル」がありますが、クロスバイクにはありません。これは目一杯ハンドルを下げてスピードアップだ。そして前傾姿勢を保つ事で、ついでに体幹も鍛えてやろうと、ほくそ笑んでいたのです。
手のひらが痛くてたまらない
慣れないポジションに苦労しながら、自転車通勤をしていました。特に首の角度。前傾姿勢を取っているので、首をしっかりと上げなければ前を見る事ができません。
そしてここから悩みがはじまります。「手のひらの痛み」です。100kmのロングライド時には、手のひらの細胞が壊死しているのではないか?というくらいに痛み、苦しみました。僕がサイクルグローブを買った一番の理由は、この手のひらの痛みから解放されたかったからです。
ロードバイクに試乗した時に「あれ?」
先日ロードバイクに試乗した時、「あれ?思ったよりハンドルが高いな。」と感じました。よく見てみると、サドルの高さと上ハンドルの高さにほとんど変わりが無かったのです。もちろんセッティングによって変わるものですが、「ロードバイクはハンドルが低い」と思い込んでいた自分に気づいたのです。
疾風の如く走り抜けるロードバイクは、空気抵抗を減らす為にハンドルは低くて前傾姿勢を保つような設計なのだと。何の疑いもなく思い込んでいたのですが、よく考えるとそれは「下ハンドル」を握った時。「上ハンドル」はそれほど低い位置にありません。そしてある日、自転車雑誌をめくっていると「正しいポジション」という言葉が目に飛び込んできたのです。
危険な「前輪荷重」と正しいポジション
ポジションについて読んでいると「ビギナーに多い前輪荷重は少しの段差でも、バイクが不安定になりやすく危険だ・・・。」と書かれているではありませんか。「ビギナー・・・、ビギナー・・・、ビギナー・・・。うっ・・・。」ビギナーという言葉は頭の中を駆け巡り、数々の風景が蘇ります。
前輪荷重になっていると、アスファルトの振動や小さな段でも、腕や肩で振動を吸収できない為「ガタガタガツン」と頭に振動が直接伝わり、視線が激しく揺れます。たしかに、視線がガタガタと揺れていました。
また、少しの段差でも、荷重がかかっていると段差にタイヤが弾かれてしまい、転倒につながりやすくなります。縁石に乗る時もかなり角度をつけて登るか、ちょっと前タイヤをポンと浮かせて乗り上げることもしばしば。う〜ん、改めて考えると「前輪荷重」というのは危険ですね。
ハンドルの高さを元に戻す
まず、コラムのトップキャップを外します。
次にフォークにハンドルを固定しているネジを左右から緩めます。
自転車の前面に回り、ステムにハンドルと固定しているネジを緩めます。
ステムはこのように角度が付いています。正しい方向で付けると少し上向きに。逆付けをすると下向きになるので、ハンドルが下に下り、より前傾姿勢をとることができます。元どおり、上に向くようにステムを取り付けました。
ビフォーアフターの写真はこちらです。シートの高さと比べるとハンドルの高さが若干上に上がったのが判るのではないでしょうか。
ハンドルの高さの合わせ方。サドルにまっすぐに座り、目を閉じます。両腕をまっすぐ前に突き出し、そのままゆっくり腰から前傾します。この時に伸ばした手の位置がハンドルの持つ位置になるという合わせ方です。まずまっすぐ腕を伸ばします。
そして腰から前傾した位置にグリップが来ればOK。以前のセッティングでは、この方法でハンドル位置を確認したところ、手の位置よりも5センチほど先にハンドルがありました。ハンドルを持つ時に、腕が前に伸びるのではなく、下に降りるというイメージだと思います。
まとめ
写真で見るとほんの僅かな差ですが、実際に自転車に乗ってみると、今までの前後の荷重が「6:4」だったのに対し、「5:5」くらいになりました。今までだと、重心が前よりだったのでおしりが前へ前へ行こうとしていたのですが、サドルにも体重が乗って、前後に程よく分散されている感じになりました。全く乗り心地が変わりました。
とにかく「前傾させた方が速い。そして強い。」という幻想から離れて、前輪と後輪に正しい荷重をかけて、正しいポジションで乗る大切さに気づかされました。
もし、僕と同じようにハンドルを下げてから、手のひらが痛んだり、腕や肩が痛いという時には一度ハンドルの高さを元の高さに戻してみると良いかもしれません。闇雲にハンドルを下げず、自分のライディングポジションに合った位置にハンドルが来るようにセッティングしてあげるというのも大切だと思います。
思えば、思い込んでから気付くまで1年強。「あんなにハンドルに体重乗っけちゃって・・・ビギナーだな。。。」と思われていたのかと思うと、耳まで紅潮する思いです(笑)。
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はじめまして。
うちも大阪に住んでおります。わたしはロードに乗ってますが
嫁用の自転車が白の同じミストラルです。
ハンドルのステムですが、カロイ(KALLOY)のAS-820とかなら
簡単に角度変えれますよ。ヨドバシでお値段2350円です。
嫁はそれでポジション随分変更して楽になったと言ってました。
(あまり乗ってないけど)
はやひでさん
はじめまして!角度を変えれるステムですか!?それは細かい調整ができて良いですね。既存のステムだと「上」か「下」しかないので、結構落差が極端だったりします。
その分、スペーサーでの調整を行いますが、細かい調整が億劫になっちゃうんですよね。
お値段も手頃ですし、ポジションを突き詰めたい方にはおすすめですね!
です。
アマゾンにもありました。kalloy(カロイ) 可変アルミステム 90mm ブラック φ25.4 AS-820
ロードとクロスで一緒にポタリングされたりするのですか?もしそうなら、羨ましいなぁ〜。夫婦でロングライドって憧れます!
私は手が痛くなるということはありませんが、確かに前輪に体重がかかっている気がしますね。腹筋で状態を支えればいいんでしょうけど、いつまでもその状態ではいられませんし(苦笑)
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私もポジションについて再考してみます。スペーサー4枚分だけコラムをカットしちゃいましたが、まだ3枚分は残っていますし、多少は調整可能です(^^;
koicさん
お恥ずかしい話が、僕の場合かなり前輪荷重になっていたのだと思います。
思い込みで1年ですよ〜。ちなみに腹筋ぷよぷよです(笑)。
是非調整してみて、良いポジションを再確認してみてください!
世界のトップ選手は前側にほとんど荷重がかかっていません。前側に荷重がかかると長時間のライドで肩や首、腕がかなり疲れてきます。海外の選手は腕が長くハンドル落差が凄いです。それを腕の短い日本人が真似をするとどうなるでしょうか?前側に荷重がかかるのです。あのような落差はかっこいいですし、憧れます。しかし腕の短い人は自分の体と相談して落差を減らすことが第一優先です。勿論ペダリングしている間は常に腹圧を掛け続けなければなりません。
Kさん
やはり前傾姿勢と前輪荷重は異なるものですよね。僕はそのような知識がない時期にスピードアップを目指してハンドルを目一杯下げました。これでロングライドに行った時はもう手のひらが真っ赤に腫れ上がって痛くてたまりませんでした。緊張感のない通常時のライドだと、腹筋に負担がかからないようについ腕を突っ張って前輪荷重にしてしまいがちです。
腕の長さもなるほどです〜。海外の選手のセッティングを真似てシートの高さより低い位置にハンドルをセッティングしたくなります。でも大切なのは自分の体に合ったポジションになるようセッティングすることですね。またレースとロングライドでは同じ人物でもセッティングが異なりますよね〜?
強がらず、用途と体に合ったセッティングを目指せるようになれれば良いですね!貴重なご意見ありがとうございます!