カートリッジ式BB(ボトムブラケット)を分解してグリスアップしてみた〜GIOSミストラル2015

BB(ボトムブラケット)を分解してグリスアップ

分解できないと思い込んでいたが何事もチャレンジ!

GIOS(ジオス)ミストラル2015には「NECO b910」というボトムブラケット(以下:BB)が搭載されているのですが、このBBは、「カートリッジ式」の為「カップアンドコーン型」のBBのように、ベアリングをキレイに掃除して、新たなグリスを入れるような、グリスアップメンテナンスがでません。グリスが切れたら交換になってしまうのでしょうか。また、微細なゴミや砂などが入ってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。

ベダルのギシギシ音のように「この不具合ってBBが原因なんじゃないの?」とBBに疑いの眼差しが向けられることも少なくありません。(実際に僕も疑っていて、結果はクランクが緩んでるだけだったりするのですが…。)そこで、カートリッジ式のBBを分解し、グリスアップに挑戦してみました。




カートリッジ式のBB(ボトムブラケット)の分解

取り外したBB ボトムブラケット

フレームから取り出したBB。フレームとの固着を防ぐため、グリスが全体に塗られています。

全体についていたグリスを拭き取ったBB ボトムブラケット

全体についていたグリスを拭き取ります。画面左側が左ワン。右側のネジ山が付いている方が右ワン(フロントギヤ側)です。

左ワン側のオイルシール

左ワン側を見ると、黒いリング状のフタがあります。これが「オイルシール」です。この「オイルシール」を精密ドライバーで外します。マイナスドライバーで端っこをほじほじすると簡単に外れます。

ベアリング内の古いグリス

元はマリンブルー色だったであろうグリスが、ベアリングの研磨カスか、外から入ってきた汚れか、ドス黒く変色しています。グリスの量は若干減っているように思えましたが、それほど大きな問題はなさそうです。

右ワン側をクランプで角材に固定

次に右ワン側のキャップを外します。右側のキャップは手で外そうとしてもビクともしません。外すための準備をするのに、机に固定された万力があれば楽に固定できるのですが、僕の家には「クランプ」しかなかったので、アレンジして角材に、右ワン側のクランクを固定していた四角形の軸を固定します。ようは、四角い軸だけを何かに固定できれば、キャップを外す準備ができます。

右ワンのキャップの出っ張りに当て木

右ワンのキャップの出っ張り(写真で当てている部分)にあて木をして、木槌で叩きます。くれぐれも、ドライバーなど固いものを当てて叩いたりしないようにご注意!BBのネジ山を潰さないように気をつけてください。

右ワンのキャップを木槌で叩く

叩くのは一箇所だけではなく、BBを回転させながら、満遍なく全体を叩きます。結構強く叩かなければキャップはビクともしません。叩いては回し、叩いては回しを繰り返して、少しずつキャップをずらしていくイメージです。

右ワンのキャップが外れた

右ワンのキャップが外れました。がっちりと固定されていた各パーツが緩んでいます。

右ワン側にオイルシールを外す

右ワン側のオイルシールを外します。

少なくなっていた右ワンのグリス

左ワンに比べ、グリスが少なくなっています。

ベアリングに残留しているグリスの除去

ウエスでグリスを除去

ウエスでグリスを粗拭きします。ベアリングをバラせば良いのですが、元どおりの位置に戻す自信がなかったので、なるべくそのままの状態を維持しつつ、グリスを取り除きます。

パーツクリーナーで古いグリスを除去

グリスの拭き取りが終わったら「パーツクリーナー」を吹き付けて、グリスや汚れを吹き飛ばします。最初はパーツクリーナーは「気休め程度でそんなに汚れは落ちないだろう」と思っていたのですが、思いの外、汚れが落ちてキレイになりました。

しつこい汚れには歯ブラシを使う

しつこい汚れには、使い古した歯ブラシを使って汚れをこすり、再度パーツクリーナーで吹き飛ばします。

キレイになったベアリング

中のベアリングがこんなにキレイになりました。このようにグリスをキレイに取り除くと、ベアリングを手で軽く回すだけで、勢い良く「シューン」と回転します。グリスが付いているときは、ネッチョリとしてここまで動かないのですが、この時は「こんなに回るのか」と驚きました。念のため、ベアリングボールが潰れたり、傷付いたりしていないかも確認しましたが、問題ありませんでした。

パーツクリーナーを揮発させて乾燥

汚れ落としが終わったら、15分程パーツクリーナを揮発・乾燥させます。

ベアリングにグリスを注入

ヘラに取ったグリス

いよいよベアリングにグリスを塗ってゆきます。後々右側のキャップを叩き入れる工程があるので、右ワンからグリスを入れてゆきます。プラスチックのヘラがあるととても便利でした。僕が使っているヘラは、壁の穴を補修するときに使うパテ用のヘラです。平たくて、ある程度固さがあるものであれば、代用できると思います。

ベアリングにグリスを塗りこむ

グリスを塗りこんでゆきます。ちょうどフチいっぱいまで埋まるくらいにグリスを入れてゆきます。使ったこともない「グリスガン」よりも、このようなヘラの方が使い勝手が良いのでは?と勝手に思い込んでいます。(笑)

ベアリングにグリスを充填完了

ベアリング全体にグリスを塗りこみました。

BB(ボトムブラケット)の組み立て

オイルシールをかぶせる

オイルシールを被せます。このときオイルシールには裏と表があるので、間違えないように注意します。オイルシールをそっと載せ、精密ドライバーで押し込んであげると、コクンという手応えとともにはまってくれます。

右ワンのキャップをかぶせる

右ワンのキャップを取り付けます。

角材の上に立てて当て木をして叩き込む

角材の上に立てて、キャップ部分に当て木をして叩き入れます。このときも1回で入れるのではなく、叩いては回し、叩いて回して、少しずつ入れてゆきます。

キャップが奥までしっかり入りました

奥までしっかりと入りました。このとき、被せたキャップとベアリングのオイルシールの表面に隙間が空いていないか確認をしておいてください。もし隙間が空いている場合はきちんと奥まで入っていない可能性があります。再度当て木をして、上から叩き入れてください。

左ワン側もグリスを充填

左ワン側も、右側と同じようにグリスを充填します。フチいっぱいまでグリスで埋まりました。

オイルシールの取り付け

オイルシールの裏表を確認してから被せ、精密ドライバーで押し込みます。

カートリッジBBのグリスアップが完了

BBの左右のグリスアップが完了しました。

BB全体にグリスを塗る

最後にBBをはめ込む前に、BBの表面全体にグリスを塗り、フレームとの固着を予防します。

カートリッジ式のBBではできないと思い込んでいたグリスアップ

カートリッジ式のBBは分解できないと思い込んでいたのですが、無事にグリスアップを行うことができました。あくまで、今回行ったのはGIOS(ジオス)ミストラル2015に装備されている「NECO b910」の分解とグリスアップです。他のカートリッジBBも同じ方法でできるかどうかはわかりませんが、自分の自転車のメンテナンスを諦めず、やりたいと思ったメンテナンスを実現できたのはとても嬉しいことです。

また、カートリッジ式BBの分解メンテナンスとグリスアップをしたいと思っていたけど、できなかったという方の為にこの記事が役立てるとさらに嬉しいです!やっぱり愛車は自分の手で心ゆくまでメンテナンスしてあげたいですよね!







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コメント

  1. まるちゃん より:

    台風11号、大阪のすぐ横を通ってますね。しかも大阪は台風の右側。大丈夫でしょうか?。
    BBのグリスアップ、私はやったことないです。でもこの作業ができれば、大抵のメンテナンスはできますよね。しばらく走行して、具合を見て下さいね。

    1. chario より:

      まるちゃんさん
      BBの分解をしたのは、以前異音がした時にまるちゃんさんにカートリッジ式BBの存在を教えて頂いたのがきっかけでした。今回やっと工具買いましたよ!笑

      大阪は雨が降り続いていますが、横殴り状態ではありません。思ったより大丈夫そうです。

      ロッキーくん少し元気になったみたいでよかったです!

  2. koic より:

    charioさんはチャレンジャーですね(^^)
    私は黒く汚れたBBのグリスを見て「あぁ~」とため息をつくだけで何もしていません(^^;

    メンテナンスは必要になりますが、カップアンドコーン型に変更すればグリスの汚れは気にならなくなりますかね?

    ミストラルにモンベルのトライアングルバッグを取り付けてみました。値段もお手頃でイイ感じです♪
    http://minkara.carview.co.jp/userid/600973/blog/36073008/

  3. chario より:

    Koicさん
    モンベルのバッグ、そんなところにつけるんですね〜。邪魔にならず機能的で良い感じ!

    Koicさんのミストラル、全体のカスタム具合がまたカッコイイですね!

    BBをカップアンドコーンにというお話ですが、僕はカートリッジの方がメンテも少なく済んで楽じゃないかな?とおもっています。

    というのも、思ったよりBBのトラブルって少ないんじゃないかなと思っていて、もしBBに不具合が出て交換するなら、シマノ製のカートリッジBBに替えると思います。

  4. まるちゃん より:

    お節介ですが、ちょっとググってみました。
    カートリッジBBとカップ&コーン、変換できなくはないですが、かなり複雑な話のようです。カートリッジBBとカップ&コーンそれぞれの総軸長の計測から始めて、左右の軸長合わせやフロントのギヤ位置合わせ、チェーンライン合わせなど、マニュアルにない作業も多く、最終的には現物合わせみたいになるようですね。

    グリスの汚れですが、黒いからといって問題があるかと言えば、そうとは限りません。黒いのは汚れをグリスが取り込んでくれている状態で、グリスその物はそれほど劣化しないそうです。もっとも、溜まった汚れを排出したいとか、明らかに量が減っているとか、グリスが硬くなっていれば要メンテナンスですね。

    1. chario より:

      まるちゃんさん
      お調べ頂いてありがとうございます!
      現物合わせとなれば、誰かの実績がないとリスキーですね。

      グリスも量と硬さがポイントなんですね。僕の場合は、BBにチェーンオイルを差すという暴挙をしてしまったので、減っていたのかも知れません。

      通常は1万キロぐらい走って、カートリッジBBごと交換するというのが一般的なようですね☆

    2. koic より:

      まるちゃんさん
      アドバイスありがとうございます!!
      カートリッジBBはグリスが黒くて汚いなあって思ったら、表面の汚れたグリスを取って新しいグリスを表面に塗るというのはありなんですかね?
      素人質問でスミマセン(^^;

  5. まるちゃん より:

    koicさん
    カートリッジBBのグリスですが、シール類を外して中のベアリングを見たとゆうことでしょうか?。BBを外して、表面に塗ってあるグリスはBB固着防止のためなので、汚れが気になれば拭き取って塗り直せばいいと思います。中のベアリングに充填されているグリスの場合、表面を拭き取って新しいグリスを塗ってもあまり効果はないかと思われるんですが…。

    1. koic より:

      まるちゃんさん、コメントありがとうございます。
      左ワン側のシールを外した中のベアリング部分です(charioさんの写真4枚目、5枚目)。
      黒く汚れたグリスを綿棒などでできるだけ取り出し、新しいグリスを充填...。
      う~ん、どうなんでしょう?(^^;

      1. chario より:

        koicさん
        汚れを飲み込んだ「黒いグリス」を少しでもキレイにしたいということですよね。
        まるちゃんさんがおっしゃる通り、黒ずんだグリスでも潤滑に影響は無いそうですが、グリスが古くなっていたり、少なくなっている場合は充填するのも「アリ」ですよね。

        量もしっかり入っていて、古くなければ、それほど変化が無いということではないでしょうか。

        もし、砂などが入っていてジャリジャリ言ってる場合は、パーツクリーナーでグリスと砂をきちんと飛ばしてあげる必要があるとおもいます。

        でも、「気持ち」の部分ではちょっとでもグリスがキレイなほうが、気分が良いので、そういう点ではアリかもですね☆

  6. いたる より:

    2年前に買ったロードバイクのカートリッジ式BBを今日このサイトを参考にして初めて分解しました!中のグリスはヘドロみたいになってましたけど、パーツクリーナーで吹き飛ばすと「シャァー」っていう音と共にきれいに回ったのでグリスを充填して再利用しました。クランクの回転もスムーズになってまた気持ちよく走れそうです(∩´∀`)∩

    1. chario より:

      いたるさん
      お役にたててとても嬉しいです!ブログを書いた甲斐がありましたw。
      カートリッジ式のBBは解体が億劫ですが、気になるとやっぱりキレイにしたくなりますよね。

      ロードいいですね〜。今はとてもいい季節ですから、キレイになったBBでどこか遠出でも!?

  7. トミー より:

    初めまして。自転車整備は駆け出しの自動車整備士です。

    過去に二度、盗難により自転車を降りた身ですが最近復帰&ガチでやろう・人に広めようと思いましてね。

    クロスバイクを主としつつロードとMTBも揃えて嗜もうという身であります。

    つい先日、親友からGIOSのFURBOを譲り受けまして。

    この子は詳細年式不明のため、BBカートリッジ詳細が断定できず。。SORAだしホローテック2規格のなら行けるのか?と今日の調べ物で知ったばかり
    (2006〜09年頃かとは思われ)

    BBとスプロケからゴロゴロ感がしまして…
    BBについて調べまくっていたらこちらにたどり着きまして大変参考になりました!

    打撃による分解が可能な構造だったのか…
    B/G(ベアリングの略記)内のグリスが交換可能というのが図解付きで見れたことで俺も勇気(やるき)が湧いてきました(笑

    〜この作業は自動車のハブB/G(*)の交換作業と良く似ていますね。
     (*)ハブベアリング→ホイール回転を支える所。四輪の内外、一台に合計8個

    これは普通、廃車まで持つとされていますが俺は自分の車のそれを2台(2回)替えた事が有ります。

    一台目は実験欲に駆られてcharioさんのように元のB/Gの清掃・グリス打ち替えをしてみたことが有ります。
    …結論としては改善は見られたものの、すぐに性能低下が感じられましたね。

    もっとも自転車と自動車では掛かる荷重などの大差もあり、なんとも言えませんが^^;

    清掃してグリス打ち替えしたとしても、
    ベアリングのボール&レース(球受)の表面に無数の傷が付いている場合もあります。
    負荷具合によっては削れによる「痩せ」や酷ければ変形もありえるかと。
    砂や金属粉を巻き込んでいれば更に悪し。。

    ベアリングには今回のようなゴムシールを持つものもあります。
    https://goo.gl/wnHCEk
    ↑こちらの検索結果トップのPDF、その5枚目など詳しいかと^^

    俺が「グリスを打ち替えたハブB/G」もこの型(ゴムシール)でした。
    これは一度外すとどうにも具合が悪い模様。
     ファンベルトのB/Gでも試しましたが…飛散していました^^;

    〜〜〜
    余談が長くなりましたが、まとめとしましては
    「ベアリングは新品交換が一番」

    「オーバーホールもアリだが新品交換とは比較にならない・趣味要素は最高♪」

    「charioさんの挑戦・この記事は賞賛に値する(!)」

    情報のお礼は情報で。
    長くなりましたが参考になれば幸いにございます(´ω`)b

    1. chario より:

      トミーさん
      返信が遅くなってしまい、ごめんなさい。ブログ記事をご参考にしていただけたようでとても嬉しいです!BBを触るのはとてもハードルが高くて、一番最初はショップで外してもらったんですよ。また、そのBBがガッチリフレームに固着していまして、ショップのお兄さんに助けられました。もし、自分でBBを外そうとして外れてなかったら・・・。これほどカスタマイズしてなかったのかもしれませんし、ブログも途中で放棄してたかもしれませんね(笑)。

      グリースにも様々な種類があるそうですね。僕は何も考えずに1種類しか持っていないグリースをそのままBBに詰め込んだというツワモノです(笑)。
      摩擦熱や耐水性など条件にあったグリースを選ばないといけないのに・・・。

      トミーさんは自転車整備士さんなんですね!僕が本当の本当に初心者の頃、嫌な顔一つせずBBを外してくれた整備士さんのように、皆さんの愛車を守る素晴らしい整備士さんになってください!応援しています!!

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