
車に乗っている方なら蒸発現象をご存知ですよね。教習所で習うと思います。でも免許を持っていない方や学生さんにとっては何のことやらさっぱり。もし知っていたら科学に興味がある方かも。
今回は、夜間に走行するときに知っておいてほしい「蒸発現象」についてお伝えします。
蒸発現象とは

引用:https://www.police.pref.gunma.jp/
蒸発現象とは、夜間に車で走行しているときに起こる、横断中の人や自転車が一時的に見えなくなる現象です。
夜間に車で走る場合、必ずヘッドライトを点灯しています。もし横断中の歩行者や自転車がいても、ヘッドライトに照らされて、ドライバーから確認することができます。
しかし対向車がやってきた場合、自分の車と対向車のヘッドライトが交錯すると、見えていたはずの歩行者や自転車が見えなくなってしまうのです。これを蒸発現象と言います。
なぜ蒸発現象は起こるの?
人間の目は環境によって、目に入る光の量を自動的に調節しています。カメラでいう「絞り」を自動で調整してくれています。暗い場所では、絞りを開けてたくさん光が入るように調整し、明るい場所では絞りを閉じて入る光を少なくするようにします。
明るい場所から突然暗い場所に入ったとき、目が慣れるまで何も見えないという経験をしたことがあると思います。それは明るい場所に合わせて目が「絞り」を閉じていたため、目に入る光の量が少ない状態になっているからです。
しかし、少し時間が経つと目が慣れてきます。すると少しずつ見えなかったものが見え始めます。暗い場所に合わせて目の「絞り」が自動調整をしてくれたためです。問題は自動で調整してくれますが、少し時間がかかってしまうという点です。
暗い場所から突然明るいところに出た時も、すぐに目の「絞り」を閉じることができません。その間はどうしても見えにくくなってしまうのです。
前方から車のヘッドライトで照らされた時、同じことが起こります。暗い夜道を走るために目の「絞り」を開いていますが、そこに明るいヘッドライトが近づいてくると、目の絞りをすぐに閉じることができず、見えるはずのものが見えなくなってしまうのです。
夜間の信号のない道路を絶対横断しない
交通量のある道路で、信号のない場所を絶対に横断してはいけません。年配の方が道路を横断しているのに気づかず、僕も何度か怖い思いをしたことがあります。季節も秋から春にかけて、帰宅時間にはもう真っ暗です。周囲が暗くなると、車はヘッドライトを点灯します。するとこの蒸発現象が発生するので、道路の横断が何倍も危険になるのです。
車が来ていないことを確認して、交通量の多い道路を斜めに走りながら横断する自転車を時々見ますが、危ないので絶対にやめましょう。どうしても渡る必要がある場合には、「車からは見えない」ということを念頭において、細心の注意を払って渡るようにしましょう。
また、小さな子供が突然路肩から道路を横断することがあります。蒸発現象とは少し異なりますが、高速で巡航していて子供を追い越す時も同様に注意が必要です。
自転車に乗っていても起こる蒸発現象
自転車で路肩を走っていても、対向車のヘッドライトが眩しいと感じることがあります。このようなケースでも蒸発現象は起こりますので、横断する歩行者や自転車、特にお子さんやご年配の方に注意をしましょう。
明るい時は特に気にせず走行できていたことも、暗くなると一気に注意すべきことが増えますよね。秋になれば、「秋の日はつるべ落とし」と言われるくらいあっという間に暗くなってしまいます。しっかり前後のライトを点灯・点滅させて自分の存在を周りに知らせる。そして、対向車のヘッドライトで自分が見えなくなることがある。もしくは自転車からも歩行者や自転車が見えなくなることがあるということを知っておいてほしいと思います。
部活帰りの学生さんなど、暗い道を走って帰ることが多いと思います。夜道は思いの外見えにくいので注意して走ってくださいね!

ちわ。
最近はハイビームのまま走ってる車。無灯火で走ってる車。
あほなドライバーが増えてますので、自分の安全は自分で守りましょう。
なんか、納得はいきませんが。轢かれて怪我するのが一番ばからしいので。
はやひでさん
ハイビーム、怖いですよね。ハイビームかと思ったら対向車が止まっている地点が若干の登りになっていたり・・・。
ドライバーの方も様々ですもんね。また、機嫌によって運転が荒くなったり周りに配慮できないこともあると思います。
そういったことを想定した上で、自転車は走行に気を配らないといけないですもんね。
世の中的には車が一番優先されているように思うので、自転車ももう少し地位が上がれば良いなと思う今日この頃です。