
気がつけば、リヤディレーラー側のワイヤーのエンドキャップが知らぬ間にどこかへ行ってしまい、ワイヤーの端がほつれた状態になっていました。以前に自転車を転かした時に取れたのか?定かではありませんが、ディレーラーを交換した時にはワイヤーがなんだかブサイクに。
エンドキャップだけの取り付けでもよかったのですが、今回は勉強も兼ねてリヤディレーラーに繋がるシフトワイヤーを交換してみました。
ワイヤーの交換時期って?
ワイヤーの交換時期は一般的に1年に1回が推奨されているようです。もちろん使用状況、保管状況にもよると思いますが、サビが出たり束ねてあるワイヤーの1本が切れているようであれば交換をオススメします。
また、中にはワイヤーが切れてしまってから交換されるケースもあるようですが、出先で切れることを考えると面倒なので、なるべく切れる前にに交換したいものです。
ワイヤーの寿命が近づくと「変速性能がすぐに落ちてしまう」という症状が出るようです。掛かったテンションに対し、ワイヤーが一定の長さを保つことが難しくなるのでしょう。頻繁にディレーラーの調整が必要になったと感じるようになれば、シフターワイヤーの交換時期が近いのかも知れませんね。
今回交換するシフトワイヤー
今回用意したシフトワイヤー(インナーケーブル)は「SHIMANO SUS シフトインナーケーブル 2100mm×φ1.2mm」です。材質はステンレス。価格も500〜600円程度とリーズナブルです。ブレーキワイヤーと比べると細いです。購入時にブレーキワイヤーとシフトワイヤーを間違えないようにご注意を。
ちなみに、ワイヤーエンドキャップが1個付いているので、交換時に別途買う必要はありません。
交換作業にはペンチもしくはワイヤーカッターが必要です。ワイヤーは長めに作られているので、そのままの長さで実際にセットすると、びよーんとかなりの長さの余りが出てしまい走行には危険です。
ワイヤーにも上位のアイテムがあります。アルテグラグレードだとポリマーコーティングされている「SHIMANO(シマノ) ロード用 シフトインナーケーブル 6800シリーズ」があります。(1,100円〜1,500円程度)デュラエースグレードだとこちらもポリマーコーティングされている「SHIMANOポリマーコーティング シフトインナーケーブル(φ1.2mm×2100mm/1パック)」があります。(価格:1,600円〜2,000円程度)これらのケーブルはかなり滑りやすいらしく、同一グレードのコンポーネントでなければ十分な固定ができないそうなので、欲張って上位のケーブルは買わないほうが良いと思います。
シフトワイヤーの交換手順
シフトをトップにしてシフトワイヤーのテンションを緩めます。
ディレーラーのボルトを緩め、固定していたケーブルを外します。この時僕の場合はワイヤーエンドキャップが付いていませんが、付いている場合は外しておきます。
ケーブルを抜き取ったら、ディレーラーの調整ボルトを右いっぱいに締めておきましょう。
リヤ側からケーブルを抜いていきます。アウターケーブルが外れるので、どこに取り付けられているか確認しながら外します。
BBの下はこのようなプラスチック製のパーツの枠内を通っています。
ダウンチューブのアウターケーブル。ちょうどの太さなので、間違えてブレーキケーブルを使うと中を通りません。
シフター側も根元でアウターケーブルが外れます。
シフター側で固定されている箇所を見てみましょう。ドライバーを使ってネジを2本はずします。カバーを取り外すとワイヤーが固定されている部分が見えます。
ワイヤーの端に付いている銀色の円柱を「タイコ」と言います。この円柱をシフターから外します。シフター側にプラスチックの爪があり、外れにくいようになっているので、ワイヤーを押し込みながらマイナスドライバーでタイコを軽く上に持ち上げると外れます。くれぐれも力技で取らないように注意してください。プラスチックの爪が割れてしまう恐れがあります。
新しいワイヤーを開封します。ワイヤーエンドキャプも一緒に入っているので無くさないように注意してください。
左側が今回購入した新しいワイヤーで、右側が標準搭載されていたワイヤー。ワイヤーの編み方が違うように見えます。テカりも違いますね。なんだかよく滑りそう。
新しいワイヤーのタイコをシフターに取り付けます。その先のプラスチックのパーツの穴にも通してシフターの外側へワイヤーを誘導します。
ダウンチューブのアウターワイヤーをセットします。この時アウターワイヤーを変な場所に通してハンドルの動きが制限されないように、取り回しに気をつけてください。
再びBBの下のプラスチックのパーツ(ケーブルガイド)にワイヤーを通します。ケーブルを沿わせるだけではなく、穴の中を通します。間違えないようにご注意ください。
リヤ側のアウターケーブルにワイヤーを通し、アウターケーブルをフレームとリヤディレーラーに固定します。
ワイヤーをしっかり引っ張り、ボルトで固定します。
ワイヤーの余りをペンチで切ります。
ワイヤーエンドキャップを取り付けてます。
最後にエンドキャップが外れないようにかしめて、作業完了です。
ワイヤーカッターが無いと交換できないの?
僕はワイヤーカッターを持っていなかったので、作業ができるか不安でしがた、ラジオペンチでワイヤーをカットすることができました。ただ、ラジオペンチだと1回で綺麗に切ることができず、2〜3回同じ場所を挟んでカットする感じに。ワイヤーカッターだと1回でカットできるので、断面が綺麗だそうです。
エンドキャップがあるので、それほど断面は気にならないとは思いますが、断面が荒くなりすぎるとエンドキャップが入らないという事もありそうですね。
ワイヤーを交換した感想
ワイヤーを交換した実感というのはそれほどありませんでしたが、ワイヤーが解れたり切れたりする前に交換しておくと安心ですね。また、最近ディレーラーの調整ばかりやってるなぁと調整の頻度が高くなってきた時もワイヤー交換を検討してみても良いかも。
しかしワイヤーの端に付いている「タイコ」について。その形から「太鼓」が語源なのでは無いかと思いますが、海外では何とよばれているのでしょうね?ケーブルストッパーかな?? インナーケーブル、エンドキャップ、と様々な洋式名称が飛び交う中、突然の「タイコ」。この和式名称に違和感を感じるのは僕だけでしょうか(笑)。
この記事の関連記事

海外在住です。役に立つ記事をありがとうございます。
>しかしワイヤーの端に付いている「タイコ」について。その形から「太鼓」が語源なのでは無いかと思いますが、海外では何とよばれているのでしょうね?
“pear(梨)” または “barrel(樽)” があり少し形が違います。”pear ended” のように終端の形として明記してありました。
popsensydadさん
海外からブログを読んで頂いているとは嬉しいです!ありがとうございます笑。
海外ではやはり呼び名が違っていましたか。貴重な情報をありがとうございます!
pearやbarrel。なるほど〜〜!梨型や樽型のエンドになっているんですね。ということは、ブレーキやシフターの取り付け部分の形状も、それに合わせて梨型や樽型になっているということですね〜。
じゃぁ、ワイヤーはシマノとの互換性は無さそうですね〜。
別のサイトも参照しましたが、こちらのブログをメインに拝見しながら初めて自分でギアワイヤー交換に挑戦し、うまく交換する事ができました!とても感謝しています、ありがとうございます!
あれいさん
返信が遅くなってしまいましてすみません!
ワイヤーの交換、無事できてよかったです!このようなコメントを頂けると、ブログを書いてよかったなぁと本当に思います。
これからもお役立ち情報や僕自身が困ったこと、その解決方法など配信していきますね!
更新頑張ります!
はじめまして!
最初Youtubeを見てシフトワイヤーを交換しましたが、ギアチェンジがスムーズにいきませんでした。
やはり素人では無理かな?と諦めかけていた所、この記事に辿りつきました。
>ケーブルを抜き取ったら、ディレーラーの調整ボルトを右いっぱいに締めておきましょう。
をやっていませんでした(汗
このひと手間の作業、重要ですね!
お陰様でスムーズにギアチェンジが出来るようになりました。
詳しく記事を書いて頂き、ありがとうございましたm(__)m
はまさん
はじめまして!お役に立てて良かったです!!
調整ボルトを締めておかないと、前のワイヤーの調整が残ってしまい、調整できる範囲が少なくなってしまう場合があります。
良い季節ですよね。軽快なギアチェンジでライドを楽しんで下さいね!!