
スプロケットは汚れが目立ちますよね。特にシルバーのスプロケットは汚れが直ぐに目に付きます。いつもはつけたままチェーンクリーナーとフォーミングマルチクリーナーを使ってキレイに洗浄するのですが、たまには完璧に洗浄してあげようと思い立ち、今回はスプロケットを取り外して洗浄しました。
今回は、スプロケットの取り外し方と、簡単でキレイになるスプロケットの洗浄方法についてお伝えします。
スプロケットを外す
スプロケットを外す時にに使う道具はこちら。チェーンの付いた「スプロケットリムーバー」と真ん中にピンのついた「ロックリングリムーバー」を使用します。
タイヤを自転車から外した状態。ここから「クイックリリース」を取り外します。クイックリリースのレバーを持ち、反対側のキャップをネジを緩めるように回転させて外します。バネがついているので、バネの方向をよく見ておいてくださいね。
スプロケットはロックリングというものでホイールに固定されています。これを外すのが「ロックリングリムーバー」です。中心部分に付いているのピンをクイックリリースが入っていた穴に入れます。
ホイールの後ろに立ち、スプロケットが回らないようにスプロケットリムーバーで固定しながら、モンキレンチを下方向に回します。するとガリガリガリと音を立てながらロックリングが外れます。写真のような体制になると作業がしやすいです。
この黒い部分がロックリングです。このリングでスプロケットを固定しています。
ロックリングを外すと、スプロケットをごっそり外すことができます。ロックリングもスプロケットも汚れでギトギトですので、手袋をしておくと良いとおもいます。
スプロケットの洗浄
スプロケットの洗浄にはワコーズの「チェーンクリーナー」と「フォーミングマルチクリーナー」の2つの洗浄剤を使用します。この2つならガンコな汚れも水を使わずあっという間に落としてくれます。まず、スプロケットをトレイに移し、ワコーズのチェーンクリーナーを吹き付けます。この時ギヤとギヤの隙間にもしっかりとチェーンクリーナーを吹き付けておきます。
チェーンクリーナーに付属の豚毛のブラシを使って、全体をブラッシング。この時力を入れてガシガシこする必要はありません。ブラシを使ってチェーンクリーナーを馴染ませるという感覚で十分です。この作業をしておくと頑固な汚れも浮すことができます。
そしてスプロケットの裏面。タイヤに付けたままだと洗浄が難しい箇所です。こちらも軽くブラッシングして、汚れを浮かせておきます。
ブラッシングが終わったら、スプロケット全体にフォーミングマルチクリーナーを吹き付けます。油汚れが多いのでほとんど泡立ちません。ギヤとギヤの隙間にも吹き付けて汚れを包み込みます。
フォーミングマルチクリーナーを吹き付けただけでスプロケットがシルバーに輝きだします。油汚れが泡と一緒にどんどん流れていきました。
スプロケットを拭きあげます。僕は「ワイプオール」という使い捨てウエスを使用しています。スプロケットはギヤ部分が結構尖っているので、キッチンペーパーだと破れてしまい細かい紙の繊維がスプロケットに残ることがあります。ワイプオールはしっかりしているので、ギヤに引っかかっても破れません。
ギヤの間にも入れ込んで、汚れを拭き取ります。
拭きあげが、ある程度完了しました。ピッカピカです。苦労することなく、スプロケットの油汚れをキレイに落とすことができました。チェーンクリーナーとフォーミングマルチクリーナーの組み合わせは本当に最強ですね。
スプロケットの取り付け
スプロケットをホイールに取り付けます。スプロケットをハブの溝にはめ込み、ロックリングを取り付けます。
ロックリングリムーバーを差し込み右へ回してリングを固定します。締め付けトルクは30〜50Nmとのことです。トルクレンチを持っていないので、正確なトルクは分かりませんが、モンキレンチで力一杯とまではいきませんが、しっかり締め込んでいます。
ワイプオールを写真の幅くらいで縦に割き、細長い状態にします。
このように両手に持って左右に動かしながらスプロケットの溝の汚れを仕上げます。タイヤが動いてやりにくい場合は自転車にホイールを取り付けて拭くと、とてもやりやすいですよ。
仕上げにチェーンルブをさっと一振りして完了です。
まとめ
メンテにしっかり時間をかけておられる方なら毎月のようにスプロケットを外して洗浄していらっしゃるかもしれません。後片付けも含めると30〜40分くらいは掛かるので、お手軽とは言い難いのですが、年に1回くらいはスプロケットを外してしっかり掃除してあげるというのも良いですね。
しかしスプロケットの裏側など、細部の汚れまでしっかりと取れるのはとても気持ちの良いものです。チェーンクリーナーとフォーミングマルチクリーナーの組み合わせなので、水洗浄をしなくても良いというのがポイントですね。水洗浄しないということは水分を飛ばす必要もありませんので、工程も随分することができます。
これを機に、みなさんも久々にスプロケットを外して、洗浄してみませんか?
