ロードバイク窃盗バラバラ事件から自転車の盗難について考える

ロードバイクバラバラ事件

最近ネット上で話題になっている千葉県幕張エリアで起きた自転車盗難事件。その手口はあまりに挑発的で、盗んだ自転車のフレームをバラバラに切り刻み、盗難防止を呼びかけるサイトに、その写真を投稿するという酷い手口です。

フレーム以外のパーツは恐らく転売目的で取り外し、車体番号の刻印があるフレームについては、処分する時の量を少なくする為にカットしたのではないでしょうか。さらにそのカットしたフレームの写真を自らの盗難テクニックを誇示するかのごとくネット上に投稿しています。全く許せない輩です。今回はこの痛ましい事件から自転車の盗難について考えたいと思います。

ロードバイク窃盗バラバラ事件とは

2016年12月頃から千葉県エリアで起こった、ロードバイクの盗難事件です。

犯人は盗んだロードバイクのフレームをバラバラに刻み、その写真を2016年のクリスマスイブから自転車の盗難防止を呼びかけるサイトhttp://stolen.concents.netに次々に投稿。写真と一緒にコメント欄にはフレームの重さを示しているのか「じゅうりょう○○○○g」というコメントと、投稿者名には自転車の名称が一緒に投稿されていました。(現在掲示板はスパムコメントが大量に書き込まれており、フレームの画像は閲覧できません)

2017年1月6日の夕方、17歳の少年は千葉市内に愛用のロードバイクをショッピングセンターの自転車置場に止め、15分くらい買い物をして戻ると、既に自転車は盗まれた後でした。この時チェーンの鍵を2個、柵にくくりつける感じで施錠していたそうです。

1/6にTwitter上で少年が、自分の自転車が盗難に遭ったことをつぶやき、自転車の画像を一緒にアップしました。するとその数日後、投稿を見たユーザーが「みつけてしまったかも」と例のバラバラになった画像と見つけたサイトをTwitter上で返信。フレームのステッカーの跡や時期的なことから、おそらく自分の自転車ではないかとなり発見に至りました。

GIANT デファイ4

持ち主の方のTwitterより引用

その時少年は「頭の中が真っ白になって、挑発的に載せているので。どうすることもできない悔しさが込み上げてきて。」と話しました。

フレームを5箇所切断され、画像と共に「じゅうりょう1,380g」と投稿されていました。

画像にはパーツは一切写っておらず、転売目的で取り外された後ではないでしょうか。コンポーネントやタイヤ、サドルなどあわせて17万円相当のパーツが取り付けられていました。少年は「パーツは売却目的で自転車盗難したと思うので、中古オークションなどに出されると思います。」と話しました。

千葉県警は少年から被害届を受理し、窃盗事件として捜査を始めています。

オークションサイトと盗難パーツ

今ではオークションサイトを利用すれば誰でも中古品の売買を行うことができます。この手軽さが盗難事件の温床になっている可能性も否定できません。

自転車を盗んでも手軽に現金化できなければ、どうしても欲しかったという自転車以外、盗んでも意味がなくなります。それでも盗みを働くとすれば、海外への転売を見据えた大型窃盗団くらいでしょう。

この事件でも、パーツがオークションサイトに流れているのではないかと予想されています。予想だけで決めつけてしまってはいけませんが、もし犯人が逮捕され、その供述のなかに「オークションサイトでの転売」という内容があった場合、この悪循環を断ち切る対策を打たなければいけないのではないでしょうか。

以前、中古本をめぐっては「善意の第三者」という言葉が注目を浴びました。同様にオークションサイトも善意の第三者として放置していてよいのでしょうか?

個人レベルで自転車のパーツをオークションサイトに出品する機会。僕は今まで一度もありませんが、パーツの買い替え頻度が高い人によっては数回〜数十回になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし個人レベル数百回にも及ぶ出品はいかがなものでしょうか?ショップのような独自の仕入ルートがある場合は、それを証明できれば問題ないと思います。ショップではない個人が「数百回」もパーツを出品しているとすれば、どうすればそのような境遇になるのか、知りたいものです。

自転車の盗難事件が頻発していることを機に、オークションサイトでも自転車カテゴリだけでも、数回以上のパーツの出品はストアに限るなど、防犯対策の一環として制限できないものでしょうか。

自転車の年間盗難件数

今や自転車大国となった日本。その普及率は68%で世界で第6位。年間で約60万台の自転車が販売されているそうです。

そして日本での自転車の盗難件数は年間30万台だそうです。新たに売れた自転車台数の半数が盗まれているという現実。特に最近はロードバイクやクロスバイクといった高級なスポーツタイプの自転車が狙われることが多く、その多くは転売されているそうです。

1台平均3万円として、30万台で被害額は90億円にも上ります。もう、都道府県や市町村の条例でどうこうするというレベルではないと思います。

盗難して転売するという悪の循環を断ち切るだけで、個人レベルの窃盗犯は盗難を諦めざるを得ない状況になるのではないでしょうか。

ロードバイクは買い物に使ってはいけないという現実

海外と比較して、日本は高級バイクが街にあふれすぎているという話もあるようです。日本では「盗難は悪だ!」と声高々に訴えて、ロードバイクを自転車置き場においていても安全な社会を求めてしまいますが、海外では「盗られて当然」という感覚なのかもしれません。

海外と同じく日本でも「ロードバイクは絶対に外に出さない」という日が近いのかもしれませんね。いや、もう既にそうなのかもしれません。

しかし、今回のような痛ましい事件をきっかけに、防犯に対する意識が高まれば良いとおもいますし、警察や行政、オークションサイト運営においても、なにか一つ防犯に向けた取り組みが行われることを期待したいと思います。

他にも同様に盗難に遭い、切り刻まれたフレームを見つけたという方がいらっしゃいましたら、被害届を出していただけると捜査しやすいそうです。被害者の皆さんが一斉に出せば、被害額も大きくなり力を入れて捜査してくれるはず。1日も早く犯人が捕まる事を心より願っています。そして刑事事件のみならず、民事でも少額訴訟などを利用してみなさんに償って貰いたいと思います。

最後に、少年の方を始め今回被害に遭われた皆様。本当に痛ましい胸中をお察しいたします。少しでも犯人逮捕に近づけるよう、また事件を風化させないよう記事を書かせていただきました。どうか、元気を出してください。そして新たなバイクとの良い出会いをお祈りしております。大阪よりお見舞い申し上げます。

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コメント

  1. はやひで より:

    警察はまともに調べてはくれませんね。
    車を盗まれても、まともに指紋さえ取ろうとしなかったですから。
    (盗まれたのは前の会社の後輩)

    自衛しか無いですね。
    目の離れない場所に置く、人目につく場所に置く。
    鍵を複数(今回はそれでも盗まれたんですね)付ける・・・等・・・。
    残念な世の中です。オークションは便利なのでしょうが(使ったこと無い)、
    こういう犯罪をちゃんと取り締まって欲しいです。

    前の会社の先輩はバイクを盗まれました。1000CCのん。

    1. chario より:

      はやひでさん
      おっしゃる通り、たかが自転車ごときで動いてられるか、と思われているでしょうね。

      ただし、世論の声が大きくなれば見せしめ的に動いてくれる事もあるのではないか?と思い、一つでも多くの声として記事を書いてみた次第です。

      オークションが自転車の盗難の温床になっているのでは?とやっぱり疑ってしまうのです。正々堂々と取り引きされている方には肩身の狭い思いをさせるかもしれませんが、盗品を売りにくい仕組みを考えてもらえないかなぁ〜?と切に願います。

  2. はやひで より:

    そうですね。大きな声となって警察を動かせれば・・と思います。
    わたしは車のフォグランプを盗まれたことがありますが、まともに取り扱ってくれませんでしたね。
    バイク盗まれた先輩については数日後によく似たバイク部品がオークションで出回っていたそうです。
    本当になんとか取り締まってほしいものです。

    1. chario より:

      はやひでさん
      「自転車泥棒」のイメージがまだまだ昔の「チョイ乗り泥棒」のイメージが強いのだと思います。単価も1万円くらいのイメージで。
      「ちゃんと鍵してなかったのだろう?」「たかが自転車。それよりもっと重大な事件が起こってる。」「取られた方も対策してないから悪い」といった意識があるのでしょうか。

      年間90億円もの被害が出ているということ。「現金化するための盗難」が明らかに多いことに早く気付いて欲しいですよね。
      とりあえず、プロ窃盗団よりも対策しやすい個人による現金化目的の窃盗をまず対策して欲しいです。

      1. はやひで より:

        なんせ200万近くする自動車でさえちゃんと調べてくれません。
        大阪市内で盗まれた自動車が須磨ら辺で見つかりましたが、
        指紋もとらない(「警察曰く、どうせ指紋見つからない」)。

        はい。見つかって良かったですね!程度の感じでした。
        この感じなので、自転車を真面目に対応してくれるのははるか未来の話に感じます。

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